棚卸し

アニメーション制作にチャレンジ❣
アニメーション制作にチャレンジ❣

インテリア業界にいた時の話


ダイニング、リビング、ベッドと各部署に

配属され経験を積んだ

そして晩年、カーテン/ブラインド部署へ

泣きたいほど辞めたかった・・・


家を丸ごと工事見積ともなれば

細かい図面計算のミスは許されない

長い拘束時間は避けられなかった


閉店時間ギリギリに来店するお客様もいた


そんな日々に明け暮れ

担当を持つまでの古株になり

棚卸し地獄の始まりだった

半期に一度、棚卸しはやって来た


在庫数が合わないと

胃が痛み、精神的に弱い私は

毎回逃げたくなった

この日に恐怖さえ感じた


自分で発注した商品が売れるのは楽しい

ただ外的要因により在庫過不足が出る

なぜだ?なぜ在庫数がいつも合わない?


万引き、数え間違い、ラベルの貼り間違い

理由を考えても合わないものは合わない

仕方のない事と諦めれてはいたが・・


心では数が合わないの事で自分責め続けた

棚卸しが恐怖に変わる

半期に一度の恐怖(笑)


恐怖について考え抜いた

恐怖は未知から起こる

原因を知りさえすれば

その恐怖はなくなるのではないか?


向き合おう

私はそう思えた


週一で在庫数を数えてみる事にしたのだ

半期に一度くる棚卸し当日は数を数えず

データ入力だけの日にしよう

数を記入するだけの日に


それなら棚卸し当日の恐怖もない

当日の在庫数が合わないストレスから

解放されたかった


常に在庫に触れることで

週一の販売実績を知ることで

数からの恐怖は薄れた


こんな当たり前をやれてなかったのか


在庫の足取りを把握し始めたら

いつしか在庫数がピタリと一致してきた

最高だった

もしあのまま逃げてたら… 

トラウマになったかもしれない


人は知らず知らず苦手分野に出会う

私は数字だったのだ


刻一刻と退職の日が近づいてきて

後任にはきれいな数字で引き継げた 

理想通りやり遂げた


苦手意識から面倒くさいからと

遠ざかっていった、、やだやだと、、

誰か変わって、イヤせめて手伝ってください

そう毎回の棚卸し日に願ってたっけ


たかが棚卸しだけど

私には相当嫌いな作業だったな


客観視できない事も

それから離れると見えてくる


計算は苦手だが

過不足のプラマイは

公式さえ覚えれば簡単だった


苦手意識を意識しすぎた

出来ない観念を

徐々に手放しただけで

いとも簡単にスッキリできた



嫌なことから逃げない

これも、経験なのか


嫌だと思った事も

嫌でなくなるようにする方が

どんなに素晴らしいかを知った

そんな出来事だった